T.H.さんの御主人の場合

 

夫:76才(S11年生)    介護者: 同居の妻(私)74才。

 


  <2010年> 脳出血から症状が始まる


脳出血で倒れ入院。手術はせず。麻痺もなし。

以前から肥満体型で糖尿病などの生活習慣病だった。

 

2ヶ月前から2回の尿失禁、ろれつが回らない等予兆はあった。

 

順調に回復し2ヶ月半後に自宅へ。物忘れがあったが、生活には困らなかった。

デイケアに週2回通い始める。途中、認知症専門デイケアに変更される。

脳出血による一時的な認知障害だろうと軽く考えていた。

2ヶ月後、嫉妬妄想が始まる。旅行先でホテル従業員との関係を疑い部屋に籠る。

 

 <2011年> 激しい嫉妬妄想→治療で廃人に


嫉妬妄想が激しく、殺す等と言うため警察に相談に行くが対応してもらえない。

保健センターに相談。高次機能障害と言われる。脳出血時の主治医に相談。

 

てんかん薬(エクセグラン)を処方される。うつ、自殺願望が出てくる。

精神科に相談するが処方変わらず。嫉妬妄想で激しく責め立て続ける。

 

身の危険を感じ、対応にも困り果て、極限まで追い詰められていった。

 

パーキンソン症状(小刻み歩行、手の震え)、夜間せん妄(錯乱状態が出る。向精神薬(セロクエル)を追加。

悪夢を見て夜中に怒鳴る暴れる幻視(虫、淀君など)を見て騒ぐ

向精神薬(リスパダール)を処方されるが、悪化。会話ができなくなる。

更に増量すると一日中眠る。意思疎通できず、歩けず、失禁失便

どんどん廃人のようになっていった。

 

排泄に問題があり、夜間にベッドなどを汚すことも多く、一日中洗濯をしても部屋中に悪臭がしていた。24時間続く介護は、本当に大変だった。

 

もう入院するしかないのか、病院でただ死を待つだけなのかと思った。

 

 <2012年> レビーと判明→劇的改善


失神し救急搬送される。

搬送先の医師から「レビーだから、こんな薬は飲ませちゃダメだ!」と言われ、すぐリスパダールを中止。

脳血流や心筋シンチグラフィ検査を受けるが、画像には出ず。

しかし症状からレビー小体型認知症と診断。抑肝散のみ処方。

 

2日後には、生き返ったように意識も体もしっかりし、普通に会話し、

1人で歩けた。

 

必死でレビーの情報収集を始め、おしゃべり会にも連絡する。

 

誤った薬物治療、それに気付かない無知が、いかに恐ろしいかを思い知る。

認知症の一般書籍を10冊読んだが、レビーには、何の役にも立たなかった。

「おしゃべり会」と介護家族のブログが何よりも貴重で役立つ情報源だった。

 

オムツを止め、2時間毎にトイレに連れて行くようにする。

サプリメントを始める。少し穏やかになったかなと思う程度で大きな変化は感じなかったが、いつの間にか嫉妬妄想は完全に消えた。

名古屋の病院へ行く。歯車現象病識(病気の自覚)、海馬(脳の部分)萎縮の軽さ声の小ささ薬剤過敏性から、やはりレビー小体型認知症と診断。

認知症薬リバスタッチのみ処方される。更にしっかりしてきた。

 

 <2013年> 笑い合える日々


現在は、デイサービス週4回、ショートステイ月1泊利用。

 

レビーの症状は、多汗暑がり寒がり等の自律神経症状のみで、気になるような幻視、妄想、パーキンソン症状などはなく、生活に困る程の認知障害もない。

 

言うことは驚くほど知的だが、少し子供っぽく無垢になった部分もあり、

『可愛い。愛おしい』と思える。

毎日一緒に笑い合い、平和で穏やかな生活が続いている。

こんな日が来るとは、思いもよらなかった。

 

 

T.H.さんご夫婦。お孫さんとお出かけ。
T.H.さんご夫婦。お孫さんとお出かけ。

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コメント: 1
  • #1

    H.O (月曜日, 07 7月 2014 11:44)

    今年4月84歳の義母がレビーと診断。義父への嫉妬妄想で両親の中が険悪に…パーキンソン病薬と抑肝散を服用していますが、幻視、妄想は消えません。向精神薬を使った方がいいという家族の意見もあり、悩んでいます。義母も幼児に返ったようなところもあり、嫉妬妄想さえ消えてくれたら、もうそれ以上何も望まないのですが…