レビー小体型認知症介護家族おしゃべり会では、
家族が見ているレビー小体型認知症を発信しています。
レビー小体型認知症は「全身病」です。
多彩な症状が見られます。
また、各症状はどこで現れるかは、これも個人差があります。
薬剤過敏が大きな特徴のひとつではありますが、これもかなり
個人差があります。
今日はふらふら、ボーッ。とか、
難しい顔して反応なし。とか、
自分では動けない、寝てばかり。とか
だけど、
明日は、笑って、いつものように元気で、ジョークを飛ばせるのが
レビー。
また東京ゆるゆる組は「特定の医療や、介護法に偏らず、情報を
正しく理解し、選択肢を増やすこと」というスタンスで、
おしゃべりしています。
このようなことを理解した上で、お読みください。
< 家族が考えるレビー小体型認知症 >
*軽いうつ状態から始まります。
*認知機能が低下するというより、集中力や注意力がダウン。
*睡眠中に大声を発したり、動き回ったりします。
*睡眠時の無呼吸がみられます。
*見えるはずのないものが、3D映像のようにはっきりと見えたり、
それに従って行動することが増えて、周囲の人からコンタクトを
拒否するせん妄状態になったり、不安を訴えることが多くあります。
< からだに見られる特徴 >
*立ち姿は、両手を少し前のほうにおいた状態です。
*腕を支えて少し動かすと、歯車のような抵抗を感じます。
*すくみ足・小刻み歩行などがみられます。
*なんとなく、またはひどく体が傾きます。
*急に倒れることもあります。
*起立性低血圧もみられます。
*急な意識消失もあり、しばらくすると回復します。
*多汗・多涎・微熱・こもり熱(レビー熱といってます)がみられます。
以上のような症状が日内変動でみられます。
これらの症状は、どの順番で現われるかは、人それぞれでわかりません。
しかし忘れてはいけないのは「本人はしっかり状況をわかっている」ということです。
もしろん既往症や身体状況により一概には決めつけられませんが、
レビーの方は、どんなときも「考えている」と思います。
レビーという病気について学ぼうとする気持ちと一緒に、
ご本人の意志をしっかりキャッチしようとする気持ちを忘れないでほしいのです。家族や支える人々の大きな仕事の1つだと感じています。
早期診断ができるようになったレビー小体型認知症。
ところが、その診断後のフォローがなかなかされていないのが現状です。
運がよければ、良い医師に出会い、介護支援にも恵まれ、早期から環境整備されて、ご本人も家族も穏やかに過ごすことができ、ちょっと外れてしまうと、10年前となんら変わりない状況が繰り返されています。
病院も同じです。レビーを理解する医師がいても病棟にレビーを理解する人々がいるわけではありません。入院するたびにご本人も苦しみ、家族も落胆させられます。
あきらめるのではなく、一人でも多く、レビーを正しく知ってくれる人を増やしたい。
そして、今、現役介護家族、一人ひとりがその思いを伝え広げていっています。
☆レビー小体は脳の神経細胞の中に出てくる物質のひとつで、
これが大脳皮質と呼ばれる脳の表面の広い範囲に現れると、
レビー小体型認知症が発症する。
☆アルツハイマーについで2番目に多い。
詳細はしば記者のレポートをご覧下さい。
もしかしたら、レビー?
まずは、本HPのメニューから動画をご覧ください。
レビー小体型認知症を知ってください。
三大特徴は、幻視、薬剤過敏、パーキンソニズム
だけど、これらすべてが、
最初から出る症状でもなく、個人差が大きいのです。
<知っておきたいこと>
大きな特徴である幻視は、かなりリアルで、それを説明できるというのがレビーです。
幻視がきっかけで、強い妄想の世界(せん妄状態)に
入ってしまうこともあります。
また、今のは「まぼろし」だったんだねとも理解していることが
あります。
アルツハイマーの方の幻視は「〜〜みたい」「だれがやった」と
割と妄想的で、取り繕いにもすぐにつながるので、判断は難しいのですが、すこし違います。
うつ症状から始まる方も多く、この段階では医師もなかなかレビーとは
診断しません。CT画像検査では脳の萎縮もさほど見られません。
ですので、元気ないなあ、年のせいだろう、若い方なら、うつ病だ
と思っているわけですが、
多くの家族は、幻視や、夜中の寝ぼけ(レム睡眠行動)、ボーッとして
反応がないときがある、そこで、「おかしい」と気付かれるようです。
もちろんご本人自ら、気付かれる方もいます。
以上のことを一読してから、チェックリストをご覧ください。
チェックリスト 1
メディカルケアコート・クリニック 院長
小阪憲司先生 (横浜市立大学名誉教授)
(healthクリニック・「レビー小体型認知症ライブラリ」から)
『認知症の症状というと、
「もの忘れ」などの記憶障害を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、レビー小体型認知症では、初期にはもの忘れそのものは
目立たないことや、もの忘れよりも前に別の症状が現れることが
多くあります。 レビー小体型認知症の症状には、次のような特徴があります。
次の症状のうち2つ以上に当てはまる人は、レビー小体型認知症の可能性が非常に高いです。』
□幻視(実際にはないものが見える)
現実感のある幻が現れます。以下のようにとても具体的であることが
特徴です。
◆実際の症状
□認知の変動
日によって、または一日の中でも時間帯によって、記憶力や注意力、
集中力の状態が変動します。
◆実際の症状
□パーキンソン症状
手先の作業が不器用になる、動きが鈍くなる、歩きにくくなるなどの症状が見られます。
◆実際の症状
そのほかに、以下の症状がある方もレビー小体型認知症の可能性があります。以下の症状がある場合は、注意深く患者さんの状況を確認して見てください。
チェックリスト 2
名古屋フォレストクリニック
河野和彦先生
(毎日新聞2011年12月掲載記事より)
レビー小体型認知症のチェック項目(合計3点以上なら疑いが強い)
□薬剤過敏性(かぜ薬などが効きすぎたことがある)=2点
□幻視=2点/妄想(人がいるような気がする)=1点
□意識消失発作(てんかん発作除く)=1点
□夜間の寝言=1点/夜間の叫び声=2点
□嚥下障害(食事中にむせる)=1点
□趣味もないほど真面目=1点
□日中に半ば眠ったような状態になる、1時間以上昼寝する=2点
□安静時に手足が震える=1点
□歯車現象(力を抜いた患者の腕を取って動かすとガクガクする)=2点
ファーストリジッド(動かす最初だけガクッとなる)=1点
□体が傾斜することがある=2点/軽度の傾斜=1点
東京ゆるゆる組に参加されるレビーの方は、テキストに出てくるような
レビーの症状の方が多く、わかりやすいレビーです。
しかし、脳の病気はひとつの変性だけではありませんので、
いろいろな認知症の症状が強く現れる混合型もあるわけです。
私たちが伝えるレビーの症状と異なる場合が多くみられます。
レビーとアルツハイマーの混合は理解されていますが、
ピック病の症状がみられる方もいらっしゃいます。
私たち家族が診断名をつけることはできません。
でも、脳の前側、後ろ側、ダメージを受けた部分に細やかな
治療を探ることはできると思います。
医師としっかり向きあい、理解ある介護サポートを受けながら
がんばる家族もいます。
あきらめないでください。